華道では、その素材となる花材を1~数種類組み合わせて生けていきます。最も基本となるのが一種類の花材のみを使用する一種いけ。

シンプルながら素材の魅力を最大限に表現出来る手法です。同じ花を用いても、その花の個性によって仕上がりは全く異なってくるため、実は奥深い生け方でもあります。

華道の基本|一種いけ

一種いけとは

一種いけとは、花材取り合わせの中で一種類の花材のみを用いる方法のことです。一種いけで用いる花材は一種類のみですが、それは決して一本のみを使用すると言うことではありません。

一種類の花材を数本組み合わせることで、作品に奥行きが生まれ、表情が出ていきます。

葉の残し方や処理の仕方によってもまた違った作品に仕上がりになり、用いる花材の数が少ない分、花材の個性を生かすことが重要になるのです。

一種いけは基本でもありますが、奥が深く、生ける者のセンスが現れやすい方法とも言えるでしょう。

一種いけで用いられる花材

一種いけには様々な花材が用いられますが、代表的なものとして桜や梅、桃があります。

『花木』とよばれており、花の部分だけではなく幹とのバランスにより、様々な表情を見せてくれます。

椿や水仙なども一種いけではよく用いられますね。難しい花材ではあるのですが、人気が高く見栄えも良い花材です。

また花材として、花ではなく杉などを用いることもあります。

一種いけを好む流派

池坊ではよく一種いけを用います。『生花』というスタイルでは、草木の命、特に生まれる瞬間の美しさを表現するので、素材そのものの魅力が伝わりやすい一種いけが適しているのです。

一方草月流は、花材として、より様々なものを用い、自由で誰でも華道を楽しめるという考え方が特徴です。

ゆえに表現方法の一つとして、一種いけが用いられます。多種の花材が揃えられなくても、気軽に一種類だけでも取り組めるというのは嬉しいですよね。

一種いけを飾るなら

一種いけは色の統一感もあるため、飾る場所を選びません。コンパクトに仕上げて、ちょっとしたスペースに飾れるというのも活用の幅が広く、大ぶりの花材を用いて、主張を強めることも可能です。

一種いけはシンプルである代わりに、全体のバランスや、わずかな角度などで印象が変わるのも留意すべきです。

基礎とは言え、庭に咲いたお花を飾りたいときなどにも一種いけは用いられるため、センスを要しますよね。

最初のうちは、教室で先生のお手本を真似することから始めることが多いのですが、通信講座で勉強するという手もあります。

通信講座の魅力は教室に通う必要がないことと、自分のペースで進められることです。更には資格取得までも目指せる講座もあるので、モチベーションUP間違いなしですね!

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