色には色の三原色(減法混色)と光の三原色(減法混色)と呼ばれる2種類の視点があります。混同されてしまうことが多いのですが、基本的に使われる場面に違いがあります。

色の三原色(減法混色)と光の三原色(加法混色)

これは華道に限らず、いろいろな場面で使われる色の基礎知識なので、違いをしっかりと押さえておきましょう。

配色はデザインの基本

華道に限らず、色はいろいろなデザインの場面における基本です。色は環境や状況で見え方が変わる、不安定なものという性格もあります。

色だけでデザインの全てが決まるわけでは無いのですが、色は見た人に与える印象を大きく変えてしまうような、大変重要な要素です。

だからこそ、配色の基礎知識を身につけることによって、制作物の表現にまとまりをもたらします。

まずは2種類の発色方法である、色の三原色(減法混色)と、光の三原色(加法混色)の違いはどのようなものなのか、見ていきましょう。

ちなみに原色とは「全ての色の元になる色」のことで、原色を混ぜることで、あらゆる色が作られるようになっています。

原色は独立した色で、他の色を混ぜて作れない、起源となる色です。

色の三原色(減法混色)について

紙媒体で使われるもので、光が反射することで私たちの目に見える色になります。

身近なところではプリンターのインクが挙げられます。

色の三原色はCMYで作られる色で、この3色を混ぜることで黒に近づけつつ、色を作り出していく混色方法です。

このCMYですが、C=シアン(cyan)、M=マゼンダ(magenta)、Y=イエロー(yellow)の頭文字をとったもので、色を混ぜて作る際の基本の色となります。

理論的にはこの3色で黒を作れるはずなのですが、純粋な真っ黒にはならないので、プリンターや印刷機ではこの3色と黒色(K)のインクが使われます。

加法混色と比べると、個人差による見え方の違いが少ない混色とも言われています。

光の三原色(加法混色)について

スマホなどモニターの画面やテレビ画面などで使われる、発光によって私たちの目に見える色を言います。

光の三原色はRGBで作られる色で、この3色を混ぜることによって白色を作り出していく加法混色になります。

このRBGですが、R=赤(red)、G=緑(green)、B=青(blue)になります。そのものが発光することで色を作り出す場合は、この光の三原色で作られます。

加法混色は環境や装置の性能で差が出てくることが多い混色です。加法混色は光による混色なのでどうしても、光を出す機械みたいなものが必要になります。

光の三原色では、機械の性能の影響を大きく受けてしまうので、同じ色でも差異が出る場合があります。

色と光、それぞれの数

色の三原色(減法混色)は約1億色、光の三原色(加法混色)は約1600万色と言われています。

ただし、表現できる色の領域は、光の三原色の方が広いという特徴があります。

色の基本的な知識を押さえることによって、華道での作品の表現力の幅も大きく広がりますよ