華道は見た目がすべての評価を決めると言ってもいいもの、やはりインパクトが重要であることは否めません。

色のトーンと華道への生かし方

人間の目を引くのは色に対するインパクト、色トーンをどうやって華道に活かすのかを紹介します。トーンを極めるとデザインはグッとスキルアップされます。

色の違いを理解しよう

色の違いは単純に言うと、白か黒かという、見た目で分かる「色の種類」ですよね。実はそれ以外で色には、種類とは別に「色のイメージ」があります。

赤を見れば熱い(暖かい)、青を見れば冷たい(涼しい)というものです。単純に赤と青であれば「色が違う」という判断で止まってしまいますが、色にはそれごとのイメージを持っています。

自販機の暖かいと冷たい飲み物は、まさに赤と青で表現されていますよね。それと同じように、色が違うことは「持つイメージも違ってくる」ということなのです。

デザインにおいては、使う色でそのテーマや意味を伝えることも可能なので、色の持つイメージはとても重要であることがわかります。

人が見た印象は2極端

あるデザインを見たとき、その印象って最初は2極端です。明るいか暗いかを判断し、じっくりと見てからそのデザインが持つ意味を想像させます。

最初の見た目ですべてのイメージを伝えることは難しく、たとえ名のある芸術家でも第二第三の意味合いを持たせる作品を作りますが、最初ですべてを伝えるのは難しいと言います。

そして最初の印象で見る人をひきつけないと、作品全体の意味が伝わるまで見てもらえません。要は興味を持てたり、インパクトを与えたりしないと、どんなに素晴らしいと思っている生け花であっても、意味が伝わらずに終わってしまいます。

明暗を華道に活かせるとインパクトは大きくなる

芸術は見た目が大切という点で考えると、華道では明暗を分けて表現できるようになると、人目を引く作品が完成します。

絵を描くように何種類もの色を使えるわけではなく、花の色というのは限界があります。

色を混ぜるなどして新たな表現もできないので、色の持つ彩度で明暗を分けて見た目の勝負をかける必要があります。

「この裏にある色は?」と興味を持たせるだけで、その生け花は見る人の足を止められることになります。

色のトーンで考えると、反対側にある色で、緑と赤を混ぜると明暗がはっきりします。

明度というものがありますが、これは色自体の濃い薄いなので、単調なイメージになってしまいます。

色のトーンを理解することによって、見る人の時間を奪って、その生け花の意味を伝える時間を稼げるようになるのです。

華道は興味の無い人からはスルーされてしまう作品も多く、芸術であることを理解して、まずは人目を引くことを目標にすると、インパクトが生まれ、人に見てもらえるような作品が生まれるようになるでしょう。